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「コンプライアンス・アンケート」を作成・運用するにあたっては,そのようなツールを利用する「目的」を明確にすることが不可欠であり,またコミュニケーション・ツールとしての機能を最大化する観点からの戦略的な活用が望まれる。本稿では,当社の取組みを紹介させていただく。
世界で高まる人権リスクに備える
スポーツビジネスにみる「責任ある企業行動」
安部憲明
グローバルに広がったサプライチェーンは,現地での人権侵害,環境破壊や汚職などさまざまなリスクに溢れている。企業の問題行動は,ただちに訴訟や不買運動,投資回避などを呼びかねない。スポーツビジネスを題材に「責任ある企業行動(RBC)」と呼ばれる国際ルールを理解・実践することで,会社のコンプライアンス強化とリスク管理に役立つと考えられる。
法務部員も知っておきたい
電子帳簿保存法の改正要点とインパクト
高橋郁夫
電子帳簿保存法の改正が2022年1月1日から施行される。同改正では,事前承認制度の廃止,最低限の電子帳簿でも保存等が可能となる点,また,スキャナ保存について,タイムスタンプ要件,検索要件等についての要件の緩和がある点を考えると,実務的なインパクトは,大きいと予測される。さらに,インボイス制度が2023年10月1日から導入されると,インボイスの発行・受領までをも電子的に処理する動きが加速されるだろう。
Level up!法務部門――組織・人材の活性化に向けて
第2回 社内における「法務部」の組織をいかに強化するか?
石川文夫
企業内における「法務部」の印象はいかなるものであろうか? 私の経験によれば,「何となく近寄りがたい部門」「高度な知識を持っている人間の集団」「わかりにくい法律論を話す人達がいる組織」「契約書審査は時間がかかる」「法務部の方々にビジネスの背景を理解してもらうのが大変」などネガティブな見方をされている面がある。それでは,いかにしたら「法務部」が社内での認知度を上げてイメージを高めるにはどうすればよいか? について以下に述べてみる。
法律事務所の図書担当と弁護士が教える リーガル・リサーチ基本の㋖
最終回 中国の法令・判例・企業情報のリサーチ
森 規光
本連載ではこれまで日本,アメリカ合衆国ならびにEUおよび英国におけるリーガル・リサーチについて解説してきました。最終回では,中国における法令等・企業情報のリサーチやデータベースについて解説します。
解説動画でらくらくマスター! 新入法務部員が覚えたい契約英単語・表現
第5回 秘密保持契約で頻出する英単語その②/売買・請負契約で頻出する英単語その①
本郷貴裕
本連載では,入社後1年以内にぜひとも習得していただきたい英文契約で頻出する英単語・表現を紹介していきます。初学者の方にも気軽に取り組んでいただけるように,できるだけシンプルな例文を掲載しています。第5回は,秘密保持契約の頻出単語の残りと,売買契約の頻出単語を紹介します。売買契約はすべての契約の基本となるものなので,しっかり身につけましょう!
次なる法務を目指して Society5.0における法規制・ガバナンスのあり方
第3回 各論① 企業におけるアジャイル・ガバナンス実践の意義
羽深宏樹
企業が「アジャイル・ガバナンス」を実践することにはどのような意義があるのか。本稿では,アジャイル・ガバナンスとコーポレートガバナンス・コード(2021年6月改訂。以下「CGコード」という)の関係を整理しつつ,企業がアジャイル・ガバナンスを実践することによって,中長期的な企業価値の向上やコンプライアンスコストの低下,および責任の軽減といった利益が見込まれることを述べる。
社外弁護士に法律意見書を依頼するときの基本的な考え方
飯田浩隆
社外弁護士に法律意見書を依頼することは,時間も費用もかかる。このときに重要なのは「何を目的として依頼するか」を認識することである。本稿は,社外弁護士の法律意見書を取得することの意義,依頼の進め方,注意すべき点について検討する。
「クロージング・オピニオン」の読み方
――初心者のための実務的留意事項
山原英治
本稿は法律意見書のうち,クロージング(リーガル)オピニオンについて,初心者向けに若干の実務的留意事項を述べるものである。案件の最後の最後で法律事務所が出してくる書類であり,文字どおり案件の「クロージング」時に提出されるものだ。契約内容も固まり一安心でクロージング待ちの営業担当者にとっては「法務部が法律事務所と片づけるだろう」と,ほとんど関心がない場面だけに,法務部員が油断しているとマズい書類である。