雑誌詳細

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2022年12月号

2022年10月21日発売号   1,700 円(税込)

特集1

個人情報保護のその先へ
プライバシーガバナンスの戦略的構築

特集2

強行法規と任意法規でみる
契約書修正チェックの仕方

特別企画

東京電力株主代表訴訟地裁判決における役員責任の考察

特集1
個人情報保護のその先へ
プライバシーガバナンスの戦略的構築
本年2月に経済産業省より「ガイドブックver1.2」が公表されるなど,企業におけるプライバシーガバナンスの構築が急務となっています。個人情報保護法・電気通信事業法の改正やメタバースの隆盛,近年激しさを増すサイバー攻撃への備えなど,データをめぐる論点は増加の一途をたどっています。法令遵守にとどまらず,データを積極的に利活用するという「攻め」の観点とともに,これらの諸問題への対応策を示します。
テクノロジー・AI

DX時代に問われるプライバシーガバナンス
日置巴美

企業・消費者のプライバシーに対する認識の変容の中で,プライバシーガバナンスへの取組みが求められている。「DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブック」が策定され,経営者のもと,実効性ある体制整備等と継続的な取組みが望まれるところ,ガイドブックの内容やプライバシーガバナンスの課題を解説する。

テクノロジー・AI

プライバシーガバナンス体制の構築フロー
寺門峻佑

近年,社会全体のDXが進み,企業においても自社内外における各種データの活用が検討されるとともに,プライバシー保護への要請も高まっており,企業におけるプライバシーガバナンス体制の構築は急務となっている。そこで,本稿では,実効性のある体制構築における実務上の留意点について多角的な観点から解説する。

テクノロジー・AI

グローバル視点のリスクコントロール
――ソニーグループの海外法令対応
三上能之

本稿では,プライバシー法令の強化が世界各地域で進む環境下をふまえ,リスクの可視化のためのデータマッピングやプライバシー影響評価(PIA)等,海外法令に対応するためのグローバル視点でのリスク管理に関する解決のポイントを提示し,最後にソニーのエンタテインメント・テクノロジー&サービス事業(エレクトロニクス事業,以下「ET&S」という)における関連プラクティスについて紹介する。

テクノロジー・AI

日本におけるCookie関連規制の最新動向
鈴木翔平・岡辺公志

Cookie(クッキー)は,さまざまな用途に幅広く用いられている技術であるが,その有用性の反面,プライバシー上の懸念から世界的に規制が強化される流れにある。日本においても,近年,個人情報保護法や電気通信事業法の改正によりCookieに関連する新たな法規制が導入された。本稿では,新たな法規制がCookieの利用に与える影響を検討するとともに,Cookieに関連する自主規制としてJIAAのガイドラインを紹介する。

テクノロジー・AI

データ保護責任者が果たすべき役割
――ZホールディングスのDPO設置体制
小柳 輝

DPOは,欧州一般データ保護規則(GDPR)において,一定の種類のデータを大規模に処理する者などに設置が義務づけられている役職であり,独立した立場からGDPR等の法令に関する助言やその遵守状況の監視などの業務を行うこととされている。欧州向けにサービスを展開している場合など,GDPRの適用を受ける企業においては,GDPRに定めるDPOをすでに設置しているものと思われるが,本稿ではその役割を前提としつつ,データを扱う日本の企業ないし日本で事業を行う企業(以下「データ企業」という)が設置するDPOはどうあるべきか,また,DPOがどのようにすればその役割を果たすことができるのかについて考えたい。

テクノロジー・AI

サイバーインシデントへの平時・有事対応
大井哲也・福本 歩

企業がサイバー攻撃を受けた場合の対応は,主として情報システム部門が主管する。もっとも,個人情報保護委員会への報告義務や被害者への通知・公表義務,企業や役員の法的責任の検討など法務部門が果たすべき役割は大きい。本稿では,サイバー攻撃への平時・有事対応の全体像を把握しつつ,その中で法務部門に期待されるアクションについて解説する。

テクノロジー・AI

パーソナルデータ憲章を中核としたNTTドコモの取組み
野村克哉

本稿では,「NTTドコモ パーソナルデータ憲章」を制定した背景や内容,同憲章で掲げる行動原則に基づいて導入したPIA制度等の当社のデータガバナンスの取組みを紹介する。

テクノロジー・AI

メタバースで取得される個人情報の取扱い
増田雅史・北山 昇

インターネット上に構築される仮想空間であるメタバースでは,個人に関する情報の取得や利用が現実社会とは異なる範囲・態様で実施される可能性があり,プライバシーへの影響も懸念される。本稿は,こうした諸論点の考察を試みるものである。

地平線
ファウンデーションモデルの訪れ
テクノロジー・AI

松尾 豊

世界的な革命に,日本が追いつけていない。「自動化できる業務は何か」「AIと人間はいかに役割を分担するか」といった議論は時代をまったく捉えていない。AIの役割は限定されるばかりか,むしろ行方を追えないほど壮大になっている。

Trend Eye
AI開発をめぐる著作権と契約によるオーバーライド問題
知財 テクノロジー・AI

渡邉遼太郎

今日では人工知能(AI)という言葉を聞かない日はないほど,AIはわれわれの社会に広く浸透している。その理由の一つには,AIによる技術革新の影響が大きかったことは当然として,政府がAI開発の環境整備のための施策を講じてきたこともあげられるだろう。本稿では,このような施策の一つである著作権法平成30年改正と,同改正後に残された課題である,契約によるオーバーライドの問題について紹介したい。

特集2
強行法規と任意法規でみる
契約書修正チェックの仕方
法務における契約書審査の中で,担当者が悩むポイントの1つに「強行法規」と「任意法規」の見分け方があげられます。これを見分けることができないと,その契約内容が果たして妥当なのか,もし自社に不利なものであった場合に,その条項を修正できるのか否かが判別できません。そこで,強行法規と任意法規の本質を理解するとともに,法律ごとの特徴をつかみ,そのうえで契約書修正における留意点を解説します。
民法・PL法等

「強行法規」と「任意法規」の判別における基本的な考え方
山本一生

今日のビジネス契約においては,民法等法令上の規定とは異なった合意条項が強行法規違反として無効となるのか否かは実務上大きな関心事である。他方,強行法規と任意法規の判別は,戦前から現在に至るまでさまざまな学説が存在しており,大変難しい。本稿では,強行法規の定義や本質を今一度確認することで,強行法規と任意法規の判別にあたっての基本的な考え方を示したい。

民法・PL法等

法律条文にみる
「強行法規」の特徴と見極めの手がかり
松井裕介

民法やその他法令の各規定は,一般に「強行法規」と「任意法規」に分類されるといわれ,契約書作成にあたり留意すべき事項も異なる。本稿においては,特に注意すべき「強行法規」の特徴を具体的な条文に沿って概説し,その見極めの手がかりを解説する。

民法・PL法等

契約条項例でみる
「強行法規」と「任意法規」の判断と修正法
松尾博憲・柿野真一

ある契約に適用される条文が強行法規である場合には,その強行法規に反する内容の契約条項を定めたとしても,その契約条項は無効となる。他方,ある契約に適用される条文が任意法規である場合には,契約自由の原則により,その任意法規と異なる内容の契約条項を定めることは原則として可能である。そして,一般的に契約に関する民商法のルールの多くは任意規定であるとされる。もっとも,契約によって修正しようとする民商法のルールが任意規定である場合にも,特別法等に定められている強行法規や公序良俗等による一定の限界が存在する。本稿では,事業者間の売買契約を念頭に,定められることが一般的な契約条項である契約不適合責任,損害賠償および解除を例にあげ,これらの契約条項に関連する民商法のルールがどの限度で任意規定とされており,これらをどのように修正することができるかについて検討する。

特別企画
東京電力株主代表訴訟地裁判決における役員責任の考察
東京電力株主代表訴訟において,7月13日に東京地方裁判所は取締役に対する善管注意義務違反を認定し,巨額の損害賠償請求を認める判決を下しました(原告・被告ともに控訴中)。この前例のない判決から,どのような示唆が読みとれるのか,学術・実務の両視点から検討します。
会社法 争訟・紛争解決

原子力発電所を有する会社の取締役の任務懈怠
弥永真生

東京地裁令和4年7月13日判決は,東京電力の元取締役につき,13兆円あまりの損害賠償義務を認めた。しかし,この判決は,会社内外の専門家らの評価・判断が著しく不合理でない限り,特段の事情がないにもかかわらず,取締役がこれと異なる評価・判断を行った場合はその判断の過程・内容は著しく不合理と評価されるとするなど,従来の裁判例とは異なる規範を定立しているようにみえる。

会社法 争訟・紛争解決

役員の善管注意義務違反の認定にみる実務上の留意点
水川 聡

2022年7月13日に,株式会社東京電力ホールディングス(以下「東京電力」という)の取締役に対する,東日本大震災に起因する津波による福島第一原発の事故(以下「本件事故」という)に関する責任を追及する株主代表訴訟(以下「本件訴訟」という)の判決(以下「本判決」という)において,被告である取締役5名中4名の善管注意義務違反が認定され,13兆3,210億円という巨額の損害賠償請求が認容されている。本判決はその認容額の大きさもさることながら,実務的に示唆の多いものと考えられるため,本稿では,その留意点等について解説する。

実務解説
「責任あるサプライチェーン等における
人権尊重のためのガイドライン」の概要と留意点
企業法務総合

福原あゆみ

2022年9月13日,日本政府は,企業が行うべき人権方針の策定や人権デューデリジェンス(以下「人権DD」という)等のガイドラインとして「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」を策定した。同ガイドラインは日本政府として初めてのセクター横断的な人権DDの指針であり,企業の対応に参考となる点を中心にその概要を解説する。

企業法務総合

CGSガイドラインの改訂から考える
今後の企業実務への示唆(上)
安藤元太・保坂泰貴

経済産業省は,コーポレート・ガバナンス・システム(CGS)研究会(第3期)(以下「本研究会」という)における議論をふまえ,2022年7月19日,「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」(以下「本指針」という)を改訂し,公表した。改訂については,すでに本誌において概要の紹介がなされているほか,経済産業省の担当官による解説もなされている。そこで,本稿では2回にわたり,改訂をめぐる背景や企業実務への示唆を中心に解説する。

国際

中国独禁法改正による日系企業への影響
野村高志・木下清太

2021年4月,プラットフォーム市場での支配的地位の濫用を理由として,アリババ社に対して,中国独禁法史上最高額となる約182億人民元の課徴金の支払命令が下された。近年の中国当局による独禁法違反の摘発強化の象徴的事案である。その流れのなか,2022年8月1日に改正中国独禁法は施行された。中国で初の独禁法改正であり,旧法からの改正点は相当に多い。これら改正点のうち,日系企業の実務にも直接影響を与え得る重要な点について解説する。

企業法務総合 知財

オンライン配信ビジネスにおける契約実務の留意点
唐津真美

本稿は,既存のプラットフォームを利用してさまざまなコンテンツを配信することでビジネスを行う当事者を想定している。主たる契約は,コンテンツの制作に関する契約と配信に関するプラットフォーム側との契約である。さらに近年は,個人配信者を集合的にマネジメントする事業も盛んになってきている。これらの契約の実務上の留意点としては,権利処理,メディア(プラットフォーム)戦略,さらには配信上のトラブル対応が考えられる。

企業法務総合

戦略法務のトレンド──ルールメイクのケーススタディ
高橋郁夫

戦略法務とは,法的リスクを管理するためのツールとして法務を捉える考え方である。この考え方は,範囲の広がりと重要性の増大を伴ってさらに発展している。その例として,電子契約プラットフォーム,海賊版による著作権侵害対策,AIによる契約レビューサービスをあげて,現在の動向と今後の課題を解説する。

労働法

社員の男女間賃金格差に関する情報公表が義務化
人事情報の開示実務とポイント
緒方絵里子・清水美彩惠

女性活躍推進法に関する省令等が改正され,社員の男女間賃金格差に関する情報の公表が義務化された。2023年4月には男性の育児休暇等の取得状況の公表も義務づけられる予定である。その他にも,コーポレートガバナンス・コードや副業ガイドラインによる情報開示の推奨を含め,企業に対して情報開示を求める動きが活発化している。本稿では,企業に求められる人材に関する情報開示のポイントや実務対応について解説する。

連載
最新判例アンテナ
第53回 再生計画案への賛成を条件として特定の再生債権者との間で和解契約が締結されたとしても,再生計画の決議が「不正の方法」によって成立したとはいえないと判断された事例
企業法務総合 争訟・紛争解決

三笘 裕・五十嵐紀史

医療法人A会は医療機器等をB社から購入していたが,これに関連してB社のA会に対する債権につき執行認諾文言付公正証書が作成された。その後,A会は,再生手続開始決定を受け,弁護士Yが管財人に選任された。B社は,上記債権の債権届出(以下「本件届出債権」という)をしたが,Yは,架空取引を理由に全額を否認して請求異議の訴えを提起した。

企業法務総合

LEGAL HEADLINES
森・濱田松本法律事務所 編

企業法務総合

Level up!法学部教育――企業で活躍する人材の育成
最終回 磨けば光る学生の学習意欲
石川文夫

筆者は講義,演習が終わると各講座の受講生に任意で感想を書いてもらい,何度も熟読し今後の自分の講義の糧としている。連載最終回は,多くの学生達の感想のうち5例を選択し,それらの文面から講義の効果について簡略に述べてみたい。少しでも読者の皆さまの参考になれば嬉しく思う。

企業法務総合 テクノロジー・AI

ITサービスにおける「利用規約」作成のポイント
第2回
利用規約の変更・未成年者の取扱い・ID・パスワードの流用
中山 茂・近藤僚子・柿山佑人

連載第2回は,利用規約の各論のうち,全体の内容・建付けに関わるものとして,利用規約の変更について検討するとともに,利用者の主体の問題として,未成年者の取扱い・ID・パスワードの流用の問題について解説する。

企業法務総合

ビジネスパーソンのためのSDGs相談室
第5回 人的資本
山本哲史

Q:最近,「人的資本」や「人的資本経営」「人的資本情報の開示」という言葉をよく聞くようになりました。あわせてSDGs/サステナビリティの取組みにおいても,人的資本が重要と聞きます。そもそも人的資本とは何でしょうか。企業経営やSDGs/サステナビリティと,どのように関係しているのでしょうか。

企業法務総合

法務部がおさえておきたい 気候変動対応と脱炭素経営
最終回 企業による気候変動対応の情報開示
宮下優一

人為起源の温室効果ガス(GHG)の地球への影響が世界的に大きな課題となっているなかで,その主要な排出者の一つが企業である。企業における脱炭素・カーボンニュートラルへのさまざまな取組みについては,これまでの連載第1回~第5回で紹介してきたとおりである。

企業法務総合 競争法・独禁法

マンガで学ぼう!! 法務のきほん
第10話 独占禁止法の観点からの取引チェック
淵邊善彦・木村容子

独占禁止法は,公正かつ自由な競争を促進することを目的とし,主に以下のような規制を定めています。・私的独占の禁止・不当な取引制限(カルテル・入札談合)の禁止・不公正な取引方法の禁止・企業結合(合併,一定の株式保有など)の規制その違反行為に対しては,公正取引委員会による行政処分として排除措置命令や課徴金納付命令が出されることがあり,案件によっては刑事罰の対象となることもあります。また,独占禁止法違反または民法上の不法行為にあたるとして裁判所に対して差止めや損害賠償を求める訴えを提起することもあり得ます。法務部門としては,営業部門がこれらの規制に反することがないよう,取引内容のチェックや研修を行う必要があります。ここでは,いずれの業種でもよく問題になる不公正な取引方法の規制について解説します。

企業法務総合

ワンポイントで解説!技術と法の新世界
第6回 スマート農業
井深 大

近年,農業分野では基幹的農業従事者の減少や高齢化の進行による労働者不足が深刻な問題となっており,また,現場において人手に頼る作業や篤農家でなければできない作業が多く,省力化,人手の確保および負担軽減が重要な課題とされている。スマート農業は,こうした課題につき先端技術により解決を図るものであり,農林水産省の2022年8月付け「スマート農業の展開について」において,ロボット,AI,IoTなど先端技術を活用する農業と定義されている。

労働法 国際

日本の法務担当者が知っておくべきアメリカの労働法制
第5回 役職員に対する補償
西出智幸・貞 嘉徳・高田翔行・Jose M. Jara・Phillip H. Wang

連載第5回となる今回は,役員または従業員が,自らの職務を遂行する過程で行った行為について,個人として訴訟の被告とされるなど,何らかの手続に巻き込まれた場合,使用者たる企業は,どのような場合に,どのような方法により当該役職員が支出を余儀なくされる費用を補償することが可能であるかを解説する。

労働法

対話で学ぶ 人事労務の周辺学
第6回 人事労務と社会保障法
嘉納英樹

社会保障法と労働法の関係は極めて密接です。連載第6回ではこれらの交錯を弁護士Aと弁護士兼社会保険労務士Bの対話により解説します。

企業法務総合

事例でわかる ヘルスケア業界への異業種参入ポイント
第6回 医療機関へのシステム・サービスの提供
堀尾貴将・川井悠暉

近年,異業種からヘルスケア業界へ参入する企業が増加しており,製薬会社等においても,従来の医薬品・医療機器以外のヘルスケア商品にビジネスチャンスを見出す動きが活発化している。本連載では,具体的な事例をもとに,ヘルスケア業界の基本的な規制や参入時の留意点等を平易に解説する。連載第6回では,オンライン診療用のシステムを含むサービスを提供する新規事業の検討事例をもとに解説する。

企業法務総合

LGBTQと企業~訴訟トラブル予防,企業価値の向上
最終回 work with PrideとPRIDE指標
松中 権

――LGBTQ+の人々が自分らしく働ける職場づくりを実践するため,企業・団体の人事労務や人権・ダイバーシティ担当者が集まり,LGBTQ+に関するカンファレンスを開催する「work with Pride」ですが,この取組みが2012年にはじまってから10年になります。その間に,日本社会のなかで,企業のLGBTQ+施策は進み始めています。もともとどのようなきっかけで,この取組みが始まったのでしょうか。

税務

税務の有事,その時どうする?
第4回 取引先の信用棄損が生じた場合の税務論点
今村 潤・磯田 翔

本連載では,法務部において対応が求められ得る税務の有事対応について,いざ対応が求められた場合に必要となる基礎知識および対応方法を解説しています。連載第4回となる今回は,取引先の信用棄損が生じた場合にとるべき対応とその税務処理に関し,貸倒れや債務免除に係る課税関係を中心に取り上げます。

国際

グローバル・インベスティゲーションの実務
第2回 秘匿特権とコンプライアンス・プログラム
深水大輔・Lanny A. Breuer・Noam Kulter・John Lane

グローバル・インベスティゲーションにおいては,弁護士・依頼者秘匿特権の扱いなど,日本においてのみ対応すれば足りる事案とは異なる配慮が必要であり,いわゆる第三者委員会の調査報告書を公表する場合には,特に留意が必要である。また,調査と並行し,コンプライアンス・プログラムを改善することも重要であるが,とりわけ伝統的な日本企業においては,意識的に心理的安全性の確保に努めることが肝要である。

特別収録
ビジネス実務法務検定試験
2級 演習問題
企業法務総合