特 集 

ゴーイング・コンサーンの開示状況と課題

                    

 

継続企業の前提に関する注記および追記情報の分析

−平成15年3月期決算

林 隆敏

 

 

Summary

 平成14年1月に改訂された監査基準が平成15年3月期から適用となり、継続企業の前提(ゴーイング・コンサーン問題)に関する注記開示とその監査が実施された。

 本稿では、この注記開示を行った63社を対象に、全般的な記載状況および継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象・状況を分析するとともに、財務諸表注記および監査報告書の追記情報の事例を紹介している。

 また、平成14年9月中間期に記載された特記事項との関係についても言及している。

 

Profile

はやし・たかとし■1989年関西学院大学商学部卒業、1994年同大学大学院商学研究科博士課程後期課程単位取得、甲子園大学経営情報学部専任講師を経て、1999年4月より現職。[主要著書]八田進二編著『ゴーイング・コンサーン情報の開示と監査』(共著、中央経済社、2001年、日本監査研究学会監査研究奨励賞受賞(平成14年度))。盛田良久編著『監査問題と特記事項』(分担執筆、中央経済社、2002年)など。