特 集 

会計情報とファイナンスの融合

                    

 

負債の時価評価−保険会計を中心に

荻原邦男

 

 

Summary

 現在IASBにおいて保険契約の時価評価が議論されている。保険は広義の金融商品と位置づけられようが、保険契約の長期性、多様なオプション性など保険固有の要素も同時に持ち合わせている。これらを反映した負債評価として何がふさわしいのか、時価評価は真に有益な会計情報になりうるのか、今後とも十分な検討が望まれる。

 

Profile

おぎはら・くにお■1953年生まれ。1976年東京大学理学部卒業。同年、日本生命保険相互会社に入社。主計部等を経て、1995年ニッセイ基礎研究所に出向。現在、保険研究部門上席主任研究員。日本アクチュアリー会正会員。著書として、『ファイナンシャルリスクマネージメント』(共著、朝倉書店)、『生命保険会社の金融リスク管理戦略』(共著、東洋経済新報社)などがある。