特 集 

新たな「連結の範囲」を考える

                    

 

FASB「変動持分事業体の連結」の考え方

山地範明

 

 

Summary

 2003年1月に公表されたFASB解釈書第46号「変動持分事業体の連結」では、議決権持分による連結ではなく、変動持分による連結が導入されている。そこで本稿では、「変動持分による連結」という新しい概念が導入された背景や、これが連結会計にどのような意義を有するのかについて検討する。

 

 

Profile

やまじ・のりあき■1963年生まれ。1990年関西学院大学大学院博士課程後期課程単位取得。1990年関西女学院短期大学専任講師を経て、1993年京都産業大学経営学部専任講師、1994年同助教授、2001年同教授。1997年〜1998年英国ウォリック大学客員研究員。2002年博士(商学・関西学院大学)。主要著書に、『連結会計をめぐる米国財務会計基準の動向』(分担執筆、企業財務制度研究会、1995年)、『連結会計の生成と発展(増補改訂版)』(中央経済社、2000年)などがある。