特 集 

負債と資本の境界線を探る

                    

 

新株予約権付社債の区分処理とストック・オプション

名越洋子

 

 

Summary

新株予約権が権利行使前に資本と負債のいずれに属するか。さらに権利不行使による失効時にはどのように処理されるか。新株予約権の単独発行と事業再編時の取扱いのほか、新株予約権付社債の発行とストック・オプションとしての付与を考察対象とする。特に、ストック・オプションの付与時に費用認識した場合,権利不行使による失効時の処理については、ある程度の結論が得られた。

 

 

Profile

なこし・ようこ■1997年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。現在、明治大学商学部助教授。日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム運営委員。著書に『企業統治の会計』(共著・東京経済情報出版)がある。転換社債など複合金融商品やストック・オプションに関する論文多数。1998年に(財)企業財務制度研究会にてストック・オプション等株式関連報酬研究委員を務めた。