特 集 

“内部統制”を徹底検証する

 

1部 内部統制の理論的側面の検証

企業価値向上に向けた内部統制概念

松井隆幸 ■ 拓殖大学教授

 

 

Summary

企業価値向上に結び付く内部統制概念について、近年の内部監査の動向を切り口として考察した。

 内部統制をリスク管理プロセスにおけるリスク処理方法として位置付けるべきこと、および、その場合、トレッドウェイ委員会後援組織委員会(COSO)の内部統制概念にいう「リスク評価」を他の構成要素の基礎と考えるべきことについて論じた。

 

Profile

まつい・たかゆき■1958年生まれ。1985年中央大学商学研究科博士後期課程満期退学。拓殖大学商学部助手、専任講師、助教授を経て、1997年より現職。現在、日本監査研究学会理事、日本内部監査協会・内部監査実務委員会委員。著・訳書に、『監査論問題演習(第3版)』(中央経済社、2000年)、『独立性と客観性』(日本内部監査協会、2002年)など。