特 集 

“内部統制”を徹底検証する

 

3部 内部統制欠陥事例の検証

「大和銀行」事件判決の意義 

柿崎 環■ 跡見学園女子大学助教授

 

 

Summary

大和銀行事件は、わが国ではじめて取締役の内部統制システム構築義務を正面から認めた判例として重大な意義をもつ。

 本稿では、COSOの示した内部統制概念を前提に、米国での法的内部統制システム構築義務の展開を参照しながら、本判決が平成14年商法改正を経た現時点でもつ意義を改めて検討する。

 

 

Profile

かきざき・たまき■早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了、立教大学大学院法学研究科博士課程単位修得済満期退学。現在、跡見学園女子大学マネジメント学部助教授。