特　集

制度改編期における税効果会計の諸問題

　

金融機関の不良債権処理

吉田康英

中京大学助教授

　

Summary

　金融機関の不良債権処理について、米国では金融機関の健全性を担保する観点から会計、税務および規制の３者が総合的に検討されている。

　一方、日本では金融機関の健全性の尺度であるTier１に対する監督当局の方針が明らかでないことから、会計、税務および規制間の断絶と歪みという問題を抱えている。

　

Profile

よしだ・やすひで■1960年生まれ。1983年早稲田大学商学部卒業後、都市銀行および米系会計事務所（出向）を経て、1996年中京大学経営学部助教授、現在に至る。米国・日本公認会計士。主要著書に『金融商品の時価会計論』（税務経理協会、1999年）、『金融商品の会計基準』（税務経理協会、2001年）などがある。