ブランド価値評価■総特集

経済産業省「ブランド価値評価研究会報告書」の解説

 

 

【第4部】ブランドをめぐる諸問題

ブランドをめぐる会計基準の論点

西澤 茂

 Nishizawa Shigeru

 

Summary

現行の実務では、財務諸表上でブランドを資産計上している事例はごくわずかである。しかし、客観的な公表財務数値によるブランド価値評価が定着し、その評価額が公正価値として広く認められるようになれば、買入ブランドはもとより自己創設ブランドをその公正価値に基づき財務諸表上で資産計上することは可能になると考えられる。

 

Profile

にしざわ・しげる■1992年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学。東京理科大学工学部助手、東京理科大学経営学部助手、東京理科大学経営学部専任講師、上智大学経済学部専任講師を経て、現在、上智大学経済学部助教授。主な著書に、『財務報告のためのキャッシュフロー割引計算』(分担執筆、中央経済社、2000年)、『コンメンタール国際会計基準第V巻』(分担執筆、税務経理協会、2000年)などあり。