ブランド価値評価■総特集

経済産業省「ブランド価値評価研究会報告書」の解説

 

 

【第1部】ブランド価値評価

ドライバーの意義

藤田晶子

Fujita Akiko

 

Summary

「ブランド価値評価研究会報告書」におけるブランド価値評価額はプレステージ・ドライバー,ロイヤルティ・ドライバー,エクスパンション・ドライバーの三つのドライバーによって算定される。プレステージ・ドライバーは競争優位なブランドが有する価格優位性を表し,ロイヤルティ・ドライバーはロイヤルティの高い顧客の存在を,エクスパンション・ドライバーはブランドの拡張力を表しており,企業がブランド価値評価額を向上させるためには,これら三つのドライバーを高めることが必要となる。

「ブランド価値評価研究会報告書」におけるブランド価値評価モデルは公表財務データによりブランド価値評価額を算定することを目的としており,これら三つのドライバーをどのようにして公表財務データで表現していくかが重要な課題となる。

 

Profile

ふじた・あきこ■1992年神戸商科大学大学院経営学研究科博士課程単位取得退学。佐賀大学専任講師・助教授を経て現職。主な業績として、『連結会計入門』(共著,中央経済社,2000年),『コンメンタール国際会計基準〓』(共著,税務経理協会,2000年),『インタンジブルズの経営と会計』(共訳,東洋経済新報社,2002年)などがある。