特　集■

変貌する「資本の部」とその考え方

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配当可能利益の変容

尾崎　安央

Osaki Yasuhiro

Summary

近時の相次ぐ商法改正で、商法配当規制にも変化が見られる。本稿では、わが国の商法配当規制が貸借対照表純資産方式を採用している関係で、資産の貸借対照表能力と評価の問題、そして配当控除項目の特定が重要であることを確認し、それらが法務省令化することの合理性を述べ、将来の課題を指摘する。

　

Profile

おさき・やすひろ■1983年早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。同年、早稲田大学法学部専任講師となり、現在、早稲田大学法学部教授。早稲田大学大学院法学研究科では、商法研究のほか，企業会計法研究を担当。本稿に関連する最近の論文に、「法定準備金制度の改正」『法曹時報』54巻２号（2002年）がある。