特 集■

デフレ不況下の決算対策

2002年3月期の重要ポイント

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年金資産の大幅下落および代行返上の会計処理

泉本小夜子

 

Summary

退職給付会計が導入されて2回目の決算を迎える。年金制度の年金資産は2年続けて下落傾向である。また、厚生年金基金の代行部分の返上が14年4月1日以降認められることとなり、退職給付会計実務指針(中間報告)13号の一部改正も行われた。

 本稿では14年3月期決算で退職給付会計はどんな処理が可能か、また何を留意すべきかについて記す。なお、文中意見にわたる部分は私見であることを申し述べる。

 

Profile

いずもと・さよこ■1976年中央大学商学部会計学科卒。等松・青木監査法人(現監査法人トーマツ)入所、1995年より社員。2001年より日本公認会計士協会理事、日本公認会計士協会会計制度委員会/新年金法対応専門委員、会社分割会計専門委員、企業会計基準委員会/新年金法対応専門委員をつとめる。主な著書に『新版/制度別解説と設例−退職給付会計の実践』(清文社)、『会社分割会計の実務詳解』(中央経済社)、『新会計基準による 退職給付の会計と実務』(清文社)など多数あり。